SankeiBiz

特集現在位置:ホーム > 特集 > エンターテインメント > 記事詳細

宿泊施設はスパで勝負 リゾート閑散期…今年は観光客逃がさない

2007/10/25

印刷する
ブックマーク:
  • イザ!ブックマーク
  • はてなブックマーク
  • livedoorクリップ
  • Yahoo!ブックマークに登録

 夏に家族連れなどでにぎわったリゾート地がひっそりとするシーズンを迎えた。毎年、繰り返される光景の中で、繁忙期以外の季節の集客を増やそうと、宿泊施設が閑散期対策に乗り出している。目指すのは、通年で旅行客が訪れる宿泊施設だ。(門倉千賀子)

 ■プリンスホテル 箱根の魅力アピール

観音崎京急ホテルに設置された温浴施設スパッソ。宿泊客や日帰り客増加に貢献している=神奈川県横須賀市
観音崎京急ホテルに設置された温浴施設スパッソ。宿泊客や日帰り客増加に貢献している=神奈川県横須賀市
 
 リゾート地の宿泊施設が閑散期対策に力を入れるのは、1年を通して集客を平準化することで利益率を高めるためだ。閑散期には営業を休止してしまう施設もあるが、客室を遊ばせていても利益は生まれない。それどころか、費用だけが発生し赤字となる。施設としての収益性を高めるためには、閑散期にいかに稼ぐかだ。

 国内各地に宿泊施設を展開するプリンスホテルは、今年初めて本社機能である事業企画部が中心となり閑散期対策に着手した。これまで各ホテルでさまざまな対策を取ってきたが、本社が中心となることで閑散期対策の成功事例を積み重ね、全国の施設に広げるのが狙いだ。

 今年度はまず、夏がピークの箱根にターゲットを絞った。「ザ・プリンス箱根」や「箱根プリンスホテルプリンスコテージ」など369室を展開。秋冬の集客は夏の4分の1まで落ち込むため、「ザ・プリンス」を除く229室を例年通り冬の間は休業させる。

 さまざまなリサーチを進めてきたが、集客力強化の特効薬はまだ見つからない。施設のリニューアルや箱根を代表する美術館とのコラボレーションによる宿泊プランなどを提案するが、事業企画課の三宅康晴課長は「これまではアピール不足もあったのではないか」と自戒する。冬は空気が澄み部屋にいながら富士山を望める。ホテルの魅力をうまく伝えることで、潜在的な可能性を引き出せるとみる。

 併せて、平日の利用を増やすためにはカンファレンスなどのビジネス利用や外国人観光客の誘致も重要だ。「他の芦ノ湖畔エリアのホテルに負けない稼働率を目指したい」(三宅課長)

 ≪新たな魅力を≫

 「魅力がないからこないのであれば、新しい目的を作ればいい」

 こう考えた各ホテルが新たな取り組みとして、温浴(スパ)施設の設置を進めている。「ザ・プリンス箱根」も4月のリニューアルと同時に新設。具体的な数値は取りまとめ中だが「スパ効果は確実に出ている」(広報担当)という。

 京急グループの観音崎京急ホテル(神奈川県横須賀市)は、2005年6月に温浴施設「SPASSO(スパッソ)」をオープンさせた。4月にオープンしたばかりの横須賀美術館との相乗効果もあり、今年9月までの累計宿泊者数は前年同期比10%増となった。

 営業部の遠藤竜也主任は、「オープンから2年経過した今も宿泊者や日帰り入浴客が伸びていると分析している」と話す。10月もすでに前年同期並みの宿泊・予約状況で推移しており、前年度を上回ることは確実。11月までに、横須賀美術館の常設展入館券をセットにした宿泊プランを販売するほか、12月から来年3月には岩盤浴の利用券を付けた宿泊プランの提供を予定しており、この好調を軌道に乗せたい考えだ。

                   ◇

 ■JALが北海道で無料バス運行、ANAは沖縄でキャンペーン

JALは、キャンペーン期間中に札幌市内と旭山動物園を結ぶ無料バス「JAL旭山動物園号」を運行する
JALは、キャンペーン期間中に札幌市内と旭山動物園を結ぶ無料バス「JAL旭山動物園号」を運行する
 
 閑散期の対策は宿泊施設だけでなく、航空会社や旅行会社にとっても課題の一つだ。

 日本航空(JAL)は、11月から3月末まで実施する「JAL北海道WINTERキャンペーン2008」で、札幌市内のホテルと旭山動物園や「千歳アウトレットモール・Rera(レラ)」を結ぶ無料バスを運行する。同社は例年、スキーに特化したキャンペーンを展開しており、観光スポットを対象にしたキャンペーンは珍しい。

 北海道は、スキー人口の減少などにより冬の観光客数は減る一方だ。スキーやスノーボードを楽しまない人にも、冬の北海道を訪れてもらい旅行客を増やそうという取り組みだ。

 キャンペーンでは、道内のJALホテルズやプリンスホテルに宿泊する女性や子供に六花亭とのコラボレーションによるオリジナル菓子をプレゼントするなど、宿泊施設との連動も図る。同社が就航する空港とプリンスホテルの立地が近いこともあり、協力が実現したという。

 今後も、北海道への旅行客減が予想される中で、同キャンペーンを通じて同社の航空機の利用者を80万人と、前年度同期並みを確保したい考えだ。

 全日本空輸(ANA)の旅行子会社であるANAセールスは、冬の沖縄観光を喚起するキャンペーン「マッタリ〜ナ ホッコリ〜ナOKINAWA」を11月から来年3月まで展開する。対象は沖縄本島と石垣島、宮古島の41ホテルで、ANAが運行する無料バスを利用できるなどの特典が受けられる。このキャンペーンは2年目で、昨年の送客数は前年同時期の10%増と高い効果を発揮。今年もさらに10%上回る1万4000人の送客を目指す。

 沖縄県は、免税店(DFS)や「美ら海水族館」などが呼び水となり、年間を通してにぎわう観光地となった。県の統計によると、昨年10月から今年1月は、各月ともその月の観光客数として過去最高を記録した。

 今後も宿泊、観光施設、地方自治体を挙げた観光客争奪戦で、地域間競争は激しさを増しそうだ。

「エンターテインメント」のニュース一覧

今週のトピックス

注目特集

i. のおすすめ

  • 賃貸│マンション│不動産

    日本最大級の物件数から賃貸マンション等の不動産情報をサーチ!

  • FXトレーダーになろう!

    激動の世界経済に参加しよう!今話題のFXはじめませんか?

47クラブ on Buisiness i.