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台湾で官民特許のオークション
2009/3/2
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特許・技術移転のための環境整備が進められている台湾で今年、国際的な特許オークションが開始される。なんと、政府系機関の下で行われるという。
2008年、台湾の年間特許出願件数は約8万3000件。企業の出願件数ランキングでは、上位に台湾の中心産業である電機・電子等の企業が並んでいる。
「過去、米国を中心に海外からの技術導入で発展してきた半導体関連産業が成熟し、技術競争力は世界トップクラスになった。この分野の商品サイクルは8か月程度と非常に短く、中国で生産するケースも増えたため、今では研究開発を自前で行い、特許獲得にも積極的に動くようになっている」と、台湾区電機電子工業同業公会の劉仲庸・東京事務所代表は胸を張る。
半導体関連産業の成功例を手本とするように、他の産業分野の企業でも特許獲得、知財意識が高まっている。「企業は特許を持って初めて将来へ向けた活動ができる。しかし、特許を持っていないと永遠に製造業で終わらざるを得ない」(台湾の中華経済研究院の劉華璽氏)ことが分かってきたからだ。低コストな工業品生産基地として活用されるだけの時代は、もう過去のものになりつつある。
◆パッケージで提供
工業技術研究院(ITRI)は日本の産業総合研究所のような政府系機関で、台湾企業への技術移転を目的に、官民資金によって自ら研究開発し特許出願をしているが、台湾企業の意識の変化とともに技術移転の態様も変化を始めているという。
例えば、特許のポートフォリオ化を進め、パッケージとしての提供を進めている。企業が特許を活用して事業化を図る場合、特許1件では不十分なことと、権利として脆弱(ぜいじゃく)になるためだが、パッケージにはITRI外部や海外の機関・企業の特許を含める場合もある。純血主義の日本の政府系機関にはない発想だ。ITRIの保有特許件数は現在、外部分を含め1万2387件に達している。
特許オークション、TIPA(Taiwan International Patent Auction)は、2004年に開始されたITRIの特許オークション事業だ。インターネット上のサイトにライセンスや譲渡の対象となる特許や特許ポートフォリオの情報をアップし、5月と9月に各半月間、台湾企業からの入札を受け付けている。
成約金額は非公開だが、毎回200〜300件の出品があり、海外企業からの出品も認めている。ITRIは外部からの出品1件につき100米ドルの手数料と、落札された場合の成約金額から約20%の成功報酬を得る。これまで台湾の特許約1000種、海外特許約800種が競り落とされた。
◆海外の出品・入札OK
ITRIはTIPAに今年から海外企業の入札参加を認める。つまり、特許の出品と入札の両方が可能になるわけだ。米国のある弁護士は「アジアにはまだグローバルな知財取引センターがないが、台湾がそっと布石を打ったと考えていいのでは」と指摘する。アジアでは知財先進国を自負する日本だが、確かにこの発想は日本を完全に追い越している。
「日本には未利用の特許が多いという。数多くの出品、入札をぜひお願いしたい」と話すITRI東京事務所の蔡恵如さんはこれから日本の政府系機関や企業へ参加を呼び掛けていく。(知財情報&戦略システム 中岡浩)
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