フレックス車 燃料にバイオエタノールも
2007/5/26
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トヨタ自動車が、トウモロコシやサトウキビなどの植物を原料にしたバイオエタノール燃料だけで走行できるフレックス車(FFV=Flex fuel vehicle)をブラジル市場で販売開始しました。
地球温暖化問題が緊急度を増すなか、温室効果ガスを多く排出する自動車分野では代替燃料に対する取り組みも加速。フレックス車もその一つの手段として注目されています。
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一般に、温室効果ガスの排出を減らす環境対応車としては、フレックス車のほかに、エンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッド車、クリーンディーゼル車、電気自動車、水しか排出しない燃料電池車や水素自動車があり、世界の自動車メーカー各社が開発にしのぎを削っています。
このうち、すでに普及が進んでいるのが、トヨタ自動車、ホンダという日本メーカーが得意とするハイブリッド車、欧州メーカーが先行し、欧州を中心に販売が急速に伸びているクリーンディーゼル車、そしてブラジルで広まり、米メーカーが力を入れているフレックス車です。
フレックス車は、ガソリンまたは軽油とエタノール燃料を任意の割合で混合して走行できる点が特徴ですが、従来のガソリンや軽油だけを燃料とする車に比べて、温室効果ガスとなる二酸化炭素(CO2)の排出量が減るわけではありません。燃料の原料となる植物が成長する過程でCO2を吸収するため、結果的に排出量がゼロと国際的に認定されているのです。
フレックス車がブラジルで広まったのは、脱石油依存に向けてエタノールを供給するインフラが整っていたことと、近年のガソリン価格の高騰により、同国で豊富な穀物資源をエネルギーとして利用する機運が高まり、政府がフレックス車普及を支援したためです。同国では現在、新車販売の約8割、年間約150万台が販売されています。
米国でもエタノール燃料への取り組みは古く、ゼネラルモーターズ(GM)など米ビッグ3は約20年前からフレックス車を販売開始。すでに米ではビッグ3が年間約65万台のフレックス車を生産し、米国内では500万台以上が普及しています。
米ビッグ3は、2012年までに3社の生産車の半分をエタノール燃料を85%まで混合可能なフレックス車にすることを公約しています。
ブラジルと米国で普及が先行しているのは、両国でエタノール生産の世界シェアを約35%握っているというエネルギー政策的側面が大きいことが挙げられます。また、米国が取り組みを強化しているのは、ハイブリッド車で先行する日本メーカーが存在感を増すなか、低迷する米ビッグ3を側面から支援する意味合いもあります。
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日本でも米国の動きに対応し、10年度までにガソリン需要量の20%分をエタノール3%混合燃料に切り替える目標が設定され、4月から首都圏で供給インフラの整備も始まりました。
日本メーカーとしても、トヨタ、ホンダ、日産自動車が、すでに現在販売しているエンジンのすべてでエタノールを10%まで混合可能な仕様としています。さらに、市場が拡大しているブラジルで、昨年末からホンダが、そして今回トヨタが、エタノール100%でも走行できるフレックス車の販売を開始。北米でも同様の車種を販売を開始する予定です。
フレックス車でも世界のメーカーとの競争が激化しそうです。(池誠二郎)
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