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WiMAX

2007/12/25

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NECが開発したワイマックス端末の試作品。中央がパソコンに差し込むデータ通信カード。左が据え置き型のモデム
NECが開発したワイマックス端末の試作品。中央がパソコンに差し込むデータ通信カード。左が据え置き型のモデム

 ■屋外で「光」並みの通信/09年パソコン向けサービス

 高速無線通信規格「WiMAX(ワイマックス)」の免許が21日、KDDIやインテルが出資する「ワイヤレスブロードバンド企画」に交付されました。最大毎秒75メガ(1メガは100万)ビットという理論的には光ファイバー並みの高速データ通信が可能となる無線通信技術で、同社は2009年にもパソコン向けのデータ通信サービスを開始する予定です。

 WiMAXは「Worldwide Interoperability for Microwave Access」の略で、直訳すると「マイクロ波アクセスのための世界的な相互接続性」。実は規格そのものの名称ではありません。

 正式な名称は、情報通信関連では世界最大の学会であるIEEE(米国電気電子学会)が設けた高速無線通信規格の標準化部会の番号である「802・16」。その「802・16」の普及促進活動や、各国間での相互接続性を確保するために関連機器の認定を行う民間機関として01年に設立されたNPO(非営利団体)の名称を「WiMAXフォーラム」といいます。つまり、団体名である「WiMAX」が同規格の通称となったのです。

 現在ではほぼすべてのパソコンに内蔵されている無線LAN(構内情報通信網)の正式名称は「802・11」。つまりWiMAXは、無線LANでは数十メートル以内だった通信範囲をもっと広域に広げ、屋外や移動中でも無線LANを上回る高速のデータ通信を実現する規格として立案され、標準化されたものです。

 同じく無線による高速データ通信規格では、10年ごろから実用化される見通しの「LTE(Long Term Evolution=長期間の進化)」も標準化作業が進んでいます。LTEは携帯電話の延長線上の技術で、毎秒100メガビット秒のデータ通信とともに、音声通話ができる点が特徴です。

 WiMAXは、無線LANのようにパソコンに通信カードを組み込んでデータ通信だけを利用するサービスが中心です。日本では、現在の第三世代携帯電話に比べて5倍程度速い最大毎秒15メガビット程度の通信速度で、月額4000円程度と低価格での定額制サービスの実現が見込まれています。

 データ通信中心なので投資額も携帯電話のように巨大ではなく、日本や台湾、米国、欧州のほか、数多くの新興国がADSLや光ファイバーを敷設する以前にWiMAXでブロードバンド網を構築しようという動きも広がっています。

 一方のLTEの端末は携帯電話が主流となり、パソコンにもつないでデータ通信できる仕様になるでしょう。WiMAXの免許を獲得できなかったNTTドコモやソフトバンクは、LTE(ドコモは「スーパー3G」という名称で展開予定)の開発を加速する見通しです。今後、WiMAXが先行し、それにLTEが追いつく形で10年前後からモバイルブロードバンドが急速に普及することになります。(池誠二郎)

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