IPCC(気候変動に関する政府間パネル)
2008/1/17
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■気候変動を科学的に評価/報告書は枠組み条約に根拠
インドのタタ自動車が10万ルピー(約28万円)という超低価格の自動車を開発し、話題を集めています。ただ、IPCCのラジェンドラ・パチャウリ議長からは、低価格車の普及が環境悪化につながると懸念が示されるなど、課題も多いようです。こうした環境問題に関する発言を行うIPCCとはどういった組織なのでしょうか。
IPCCは、正式には国連「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)」といい、1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設立された組織です。人間の行為が原因の気候変化や影響、緩和策などに関して、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行うことを目的としています。組織は、議長、副議長、またその下に3つの作業部会、温室効果ガス目録に関するタスクフォース(特別作業班)から構成されています。
IPCCでは、これまで90年に第1次、95年に第2次、2001年に第3次の環境に関する評価報告書を発表し、07年11月、第4次評価報告書を発表しました。この中で、「20世紀半ば以降に観測された全球平均気温の上昇のほとんどは、人為起源の温室効果ガスの増加によってもたらされた可能性がかなり高い」とし、第3次報告書までと比べて、より強い表現になったことが注目されました。
また、途上国や島嶼(とうしょ)国に多くみられる、気候変化に対する脆弱(ぜいじゃく)性を低減させるには、現在より強力な適応策が必要とした一方で、既存の技術や今後数十年で実用化される技術により、温室効果ガス濃度の安定化は可能で、今後20〜30年間の緩和努力と投資が鍵になるとしています。
報告書は、世界の専門家や各国政府関係者のチェックを経て作成されたもので、「気候変動に関する国際連合枠組み条約(UNFCCC)」をはじめ、地球温暖化に対する国際的な取り組みに科学的根拠を与えるものとして、重要な役割を果たしています。
特に、第4次報告書の作成では、3年の歳月をかけ、130を超える国の450人を超える代表執筆者、2500人を超える専門家のチェックを経て、公開されました。
第4次報告書は、昨年12月に開催されたCOP13(国連気候変動枠組み条約第13回締約国会議)で議論を進める際も、多く引き合いに出されました。次回の第5次報告書の内容にも多くの関心が集まりそうです。(那須慎一)
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