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クロマグロ

2008/3/29

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鳥取県境港で水揚げされたクロマグロ
鳥取県境港で水揚げされたクロマグロ

 ■刺身用の高級食材/乱獲で規制強化…高価格

 大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT=International Commission for the Conservation of Atlantic Tunas)のクロマグロ関係者会合は27日、地中海を含む東大西洋でのクロマグロの資源回復を呼びかける声明を採択しました。乱獲によって数が大幅に減少しているクロマグロの漁獲制限を守るよう訴えるものです。漁業規制がさらに厳しくなる可能性もあり、日本での価格にも影響を与えそうです。

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 クロマグロは、地中海を含む大西洋と、太平洋の中でも主に北半球に生息する最高級の大型マグロです。通常は体長2・5メートル、体重300キログラム程度ですが、700キログラムにまで成長するマグロもあります。日本では本マグロとも呼ばれ、すしネタや刺し身などの高級食材となっています。

 鳥取県境港や静岡県焼津港などが水揚げ港として有名で、日本近海で獲れるクロマグロは1本100万円程度で取引されるものもあります。ただ、日本で消費されるクロマグロの大半は地中海などからの輸入品です。2005年の世界のクロマグロ漁獲量は約4万トンで、マグロ全体の2%程度、うち半分以上が地中海で獲られています。

 地中海では小さな魚を捕獲し、いけすの中で太らせてから出荷する「畜養」が盛んに行われています。畜養で育ったクロマグロは天然のものに比べて脂肪分が多く、身に占めるトロの比率が高いのが特徴です。トロが割安な価格で手に入るため、畜養クロマグロの大半は日本のスーパーや回転ずし店向けに出荷されるといいます。

 世界的な日本食ブームも手伝ってクロマグロの価値が向上。それにつれて乱獲が進んだため、保護が議論されるようになりました。

 ICCATは乱獲を防ぐため、毎年11月の総会で漁獲量の制限や国別割り当てを決めています。06年の総会では10年までの漁獲枠を決めましたが、守られていないのが現状です。

 07年の総会では、米国政府が06年に決めた漁獲制限では不十分として、3〜5年間の禁漁を提案しました。禁漁は否決されたものの、EU(欧州連合)が07年に約4440トンを過剰に漁獲したとして、08年からの3年間、毎年約1480トンを減らすことを決めました。

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 漁獲量の規制によって日本でのクロマグロの価格も上昇。東京・築地市場ではこの2年間で価格が3割上昇したそうです。

 回転ずしチェーンの「あきんどスシロー」では、クロマグロを「本マグロ 中トロ」として1カン105円で販売していますが、仕入れ値も上昇しているといいます。企業努力で店頭価格は据え置いていますが、「ビントロマグロなど他のマグロでは代わりにならない」ため、価格上昇は頭の痛い問題です。

 一方で、クロマグロの養殖技術も進歩しています。02年、近畿大学水産研究所が卵から人工孵(ふ)化(か)させた親魚が産卵する完全養殖に世界で初めて成功しました。3、4年前からは養殖クロマグロを「近大マグロ」として日本橋三越で定期的に販売。価格も比較的安いため人気です。昨年からは、米国でも販売を始めました。

 養殖が本格的に開始されれば、資源保護や安定供給につながると期待する声が高まっています。(松岡朋枝)

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