景気後退
2008/9/2
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■生産動向で政府判断/1年半後に確定
政府は中小企業支援などを柱とする総合経済対策をまとめ、12日からの臨時国会に、1・8兆円規模の2008年度補正予算案を提出します。世界経済が減速し、原油高などによる企業業績の低迷、国民生活の疲弊などが顕在化し、景気が後退し始めたとの認識が背景にあります。国費を投入して本格的な景気てこ入れが必要だと判断したわけです。ところで、「景気後退」とは、どんな基準で、だれが判断するのでしょうか。
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政府は8月の月例経済報告で、景気の基調判断を従来の「景気回復は足踏み状態にあるが一部に弱い動きがみられる」から、「景気はこのところ弱含んでいる」へ引き下げました。景気後退という言葉は使っていませんが、「回復」の文字を削除したうえに、「弱含み」は景気後退期に使われる表現。そこで、政府は事実上、景気後退入りを認めたと理解されています。
経済は好不調が波のように交互に訪れます。最も不景気な時点を「谷」、好景気の頂点を「山」として、谷から山に向かう上り坂の過程が景気拡大期、山から谷に向かう下り坂の過程が景気後退期です。後退局面入りとは、頂上を越えて景気が下降し始めたことを指し、今がまさにそのタイミングなのです。
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月例経済報告を作成する内閣府によれば、弱含みと判断した最大の理由は、「生産統計(鉱工業生産指数)が2四半期(半年間)にわたり減少したこと」です。
景気後退のサインについては、国によって解釈が異なります。米国では国内総生産(GDP)が2四半期連続で減少することとされています。しかし、日本は過去にGDPがプラスでも景気後退したケースがあり、米国流のサインは使われません。
日本経済は製造業が牽引してきたため、景気判断は生産動向と強い相関があると考えられ、生産と関連の深い鉱工業生産指数や景気動向指数などが注目されるのです。
今回、生産減少の最大の要因は輸出の低下です。サブプライム(高金利型)住宅ローン問題を発端として米経済が減速、日本の対米輸出が減少しています。さらに、原油や資源の高騰で世界的な物価高が広がり、好調だった新興国や欧州の経済にも暗い影を落とし、幅広い製品分野で生産調整が起こっているのです。
正式な景気後退の判断はだれが、いつ下すのでしょう。
内閣府のシンクタンクである経済社会総合研究所には、エコノミストや学識経験者らで構成する「景気動向指数研究会」という組織があります。この組織が定期的に開いている会合で、景気の山谷の時期を確定します。
前回の景気の谷は2002年1月。今後は景気の山を判断しますが、データの収集、処理に時間がかかるため、景気の局面が変わってから1年半程度後に確定される見通しです。(高山豊司)
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