大衆薬のロート製薬が9月に化粧品で中国市場に参入することが22日、分かった。国内の化粧品市場が伸び悩むなか、大手各社が相次いで中国戦略を強化しており、後発となるが、目薬やメンソレータムで中国に製造拠点や販売網があり、そのノウハウを活用し攻勢をかける。国内では“製薬会社発”のスキンケア商品でヒットを連発しており、世界の有力メーカーがしのぎをけずる中国市場でも台風の目となりそうだ。
中国参入で投入するのは、スキンケア商品の「肌研(ハダラボ)」シリーズ。国内では、「ヒアルロン酸」など成分名をパッケージに表示して機能性を前面に打ち出し、ドラッグストアを中心に販売する戦略が奏功。2008年3月期に前期比38%増の58億円を売り上げるヒット商品となっている。
昨年10月に試験的に香港で販売したところ、雑誌の人気投票にランクインするなど高い評価を受けた。
中国では美肌にこだわりを持つ女性が多く、「敏感肌市場」と呼ばれており、「製薬会社のスキンケア商品」という、ふれ込みが強みになると判断し、参入を決めた。中国広東省にある目薬やリップクリームの製造工場にラインを設け、現地生産体制を整えており、中国全土での販売を目指す。
中国の化粧品市場では後発だが、1991年に薬用リップクリームのメンソレータムの製造・販売拠点を整備し、中国全土で販売し、約9割の圧倒的なシェアを誇る。96年には「ロート製薬」ブランドで目薬の販売も始め、積極的な宣伝広告などで、目薬をさすという習慣のなかった中国で市場を開拓したという実績を持つ。化粧品でも、こうしたノウハウや知名度が強い武器になると期待している。
ロートは75年に近江兄弟社が保有していた米メンソレータムの国内販売権を取得し、88年には米国本社も買収した。メンソレータムが世界に持つ販売網を活用し、中国を皮切りに、アジア市場への進出を加速させたい考えだ。
大衆薬2位のロートは08年3月期で15期連続の増収を達成するなど業績は好調。いまや売上高の50%以上を占めるスキンケア商品が屋台骨となっており、化粧品事業のアジア展開を将来の成長の原動力と位置づけている。
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