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エイベックス・グループ・ホールディングス(4)

2009/3/13

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【プロフィル】松浦勝人
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 まつうら・まさと 日大経卒。1988年エイベックス・ディー・ディー(現エイベックス・グループ・ホールディングス)設立、取締役に就任。専務を経て、2004年9月から現職。44歳。横浜市出身。
【プロフィル】松浦勝人

 まつうら・まさと 日大経卒。1988年エイベックス・ディー・ディー(現エイベックス・グループ・ホールディングス)設立、取締役に就任。専務を経て、2004年9月から現職。44歳。横浜市出身。

 □松浦勝人社長インタビュー

 ■アーティストの魅力引き出す

 エイベックス・グループ・ホールディングスは、アーティストやタレントの個々のブランド価値を高める360度ビジネスに力を入れており、事業領域を映像へ、事業テリトリーをアジアへと拡大している。音楽、映像、マネジメントを柱に、総合エンターテインメント企業への脱却を進める松浦勝人社長に戦略を聞いた。(堀口葉子)

 ◆ソニー追いかける

 −−景気後退に伴ってCDの売り上げが伸び悩む中、音楽販売会社全体のCD店頭売り上げに占める2008年のシェアは、16.1%(売上金額は524億円)。前年に比べ0.7ポイント上回り首位に立った

 「首位は喜ぶべきことだけれど、私個人的には興味がない。むしろ、前を走るライバルを猛追する方が性に合っている。08年にはソニー・ミュージックエンタテインメントがBMG JAPANを完全子会社化したので、09年はソニーが首位に躍り出るだろう。その姿を追いかけたい。事業面では、当社はアーティストのキャラクターを立て、ブランド価値を高めるビジネスを進めている。アーティストはものを言い、文句も言い、強烈な影響を与える意見を主張する。つまり無限にビジネスがあるため、私たちは彼らの魅力を引き出し、気づかせ、自信を持たせていくことが大切だ」

 −−得意なダンスミュージックから最近は楽曲の幅が広がっている。制作面のポイントは

 「各制作次長には、責任を持たせてリリースの判断を任せている。私は、誰かが何かを手掛けたいと話を持ちかけてきたとき、ダメだと言ったことはほとんどない。それは、私1人ですべて判断できるわけではないし、私のやり方が必ずしも正しいわけではないからだ。そして、社員の才能を引き出すには各人に責任を持たせるとともに、CDリリース、マーチャンダイジング、ファンクラブ、と異なる担当分野を次々と経験させている」

 −−創立以来、利益が見込めるものには徹底的に投資し、ヒットやブームにつなげている

 「エンターテインメントは、ハイリスクハイリターンなビジネス。映画『レッドクリフ』は40億円、携帯放送局『Bee TV』には70億円投資するが、リスクを覚悟しているのは日本市場を熟知し、なおかつオーナー企業だからであろう。また、映画事業への参入は、会社の将来とともに社員の雇用対策という意味も含んでいる。社員の平均年齢が上がってきているなか、70歳でできるビジネスを考えた。音楽プロデューサーでは厳しいが、映画監督なら何歳でもできるでしょう」

 ◆成長には遊び必要

 −−世界的な消費低迷によって各業界がリストラ策を打ち出すなか、09年3月期は上方修正を発表した

 「電機や自動車などと当社との事業規模や内容は違う。これはエンターテインメント企業のトップとしての発言だが、当社が常に労働環境で配慮している狙いは、社員を締め付けないことだ。次のヒットやアイデアを生み出すためには、ある程度の余裕を持たせて遊ばせた方がいい。リストラとは、むしろ逆の発想だ。締め付けてつまらない作品を生み出されては、本末転倒だと考えている」

 −−今月2日には、優れた活躍するプロデューサーに贈られる「第4回渡辺晋賞」(渡辺音楽文化フォーラム主催)を受賞した

 「若輩者の私が芸能界の基礎をつくった渡辺晋さん(渡辺プロダクション創立者)の名前が入った賞をいただけたことは身に余る光栄だと思っている。私たちは創立以降、芸能界をまったく知らない素人集団だったがゆえに、業界の非常識に挑むことができた、と今改めて感じている」

                   ◇

 ■メモ

 エイベックス・グループ・ホールディングスは総合エンターテインメント企業を目指し、事業の拡大を進めている。

 携帯放送事業を行う新会社の設立時期変更もあって、2009年3月期の通期連結決算では売上高が前年比12.7%増の1179億円、経常利益が0.9%減の70億円、最終利益が3.3倍の30億円を予想している。音楽事業でEXILEや安室奈美恵らのアルバムヒットのほか、映像事業では映画「レッドクリフ PartI」の興行収入50億円突破などが寄与した。

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