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オリックス会長 宮内義彦氏(4)

2008/12/26

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小渕恵三首相(当時、左)に規制緩和委員会の委員長として答申を手渡す宮内氏=1998年12月、首相官邸
小渕恵三首相(当時、左)に規制緩和委員会の委員長として答申を手渡す宮内氏=1998年12月、首相官邸

 ■規制改革に邁進も、道半ばの感

 1980年の社長就任後、財界の委員会や政府の審議会などを通じて公的な活動にもかかわってきた。ウシオ電機会長の牛尾治朗さんが当時オリックス会長の乾(いぬい)恒雄さんに、私を経済同友会に入会させるよう勧めたのがきっかけだ。

 当時の同友会代表幹事は石原俊(たかし)さん(元日産自動車会長)。それに速水優(まさる)さん(元日銀総裁)、牛尾さんと続く歴代代表幹事や日経連会長を務めた永野健(たけし)さん(元三菱マテリアル会長)には、マクロ的なものの見方を勉強させていただいた。同友会ではいくつかの提言の取りまとめにあたったが、司法改革については大いに議論がなされ、いくらか貢献できたと思う。同友会活動に取り組むうちに、政府の規制改革にかかわるようになった。

 91年に発足した「豊かな暮らし部会」(部会長は細川護煕元首相)の専門委員に就任したのがその出発点だ。2006年に小泉純一郎首相が辞任したのを機に規制改革・民間開放推進会議議長を退くまで、15年も規制改革にかかわりつづけたことになる。この間、私の前任者である椎名武雄さん(日本IBM相談役)、長年支えてくださった鈴木良男さん(元旭リサーチセンター社長)をはじめ、委員の方々や、今の規制改革会議議長として後を継いでいただいた草刈隆郎(たかお)さん(日本郵船会長)には本当に感謝している。

 振り返ってみると、これを変えれば世の中が変わるという大きな改革になるほど、固い岩盤に突き当たった。規制する側にとっては既得権益なので、岩盤のように守りに入っていってしまう。規制を緩和しようとすればするほど反発が強まり、個人攻撃も始まるので、大変にしんどい仕事だったし、いまだに道半ばの感である。

 最近は規制改革に一段と逆風が吹いている。規制改革によって格差が生まれたなどという不思議な議論が繰り広げられている。規制改革は自由競争によって市場を広げ、生産力を上げるものであり、格差とは関係ない。格差というのは配分の問題であり、税制などを通じ、その社会にふさわしい制度づくりをすべき政治の仕事のはずだ。

 世界の経済がきしんでいる今こそ、経済システムをできるだけ民間の手に委ね、効率を高め、新しい事業や取引を生み出すことで配分できるパイを大きくすべきだと思う。

 このほか、いくつかの政府関係の委員などを務めたが、当時の川口順子(よりこ)外相の依頼で「外務省を変える会」の座長を務め、提案をさせていただいたのは02年のことだ。

 また、02年に発足した日本取締役協会の会長を務めている。同協会は、中村金夫さん(元日本興業銀行頭取)らとコーポレートガバナンス(企業統治)の勉強をしている中で生まれた。そのほか、21世紀大学経営協会の理事長として大学改革の勉強会や、新日本フィルハーモニー交響楽団の運営のお手伝いもしている。また、経営者としては、いくつかの社外取締役も経験させていただいている。

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