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どうなる どこへ行くブラウン管 国内消滅は2010年!?

2007/11/17

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今年8月に閉鎖された船井電機のマレーシアのブラウン管組み立て工場
今年8月に閉鎖された船井電機のマレーシアのブラウン管組み立て工場

 薄型テレビの普及で、ブラウン管テレビの居場所が急速になくなっている。2011年7月にアナログ放送が終了することもあり、多くの家電メーカーが国内販売から手を引きつつある。先週、日本や韓国などの主要メーカーが国際カルテルを結んでいる疑いが発覚。ひょんなことから価格が安いブラウン管のニーズが大きい新興国市場を新たな居場所としていることが浮き彫りになったが、国内の店頭から姿を消す日はそう遠くはなさそうだ。(末崎光喜)

 ≪相次ぐ工場閉鎖≫

 「消滅Xデーは2010年」。電子情報技術産業協会(JEITA)によると、9月の出荷台数は前年同月比71・9%減の3万8000台で、月間として過去最低記録を更新した。年間ベースでは05年にブラウン管と薄型が逆転し、現状の減少ペースで進むと10年には出荷台数が完全にゼロになるとみている。

 船井電機は国内用のブラウン管テレビを生産、販売している数少ないメーカーだ。だが、2006年度に約654万台あった出荷台数は、07年度に約200万台と3分の1以下に急減する見通し。うち9割が海外向けで、国内向けはたったの1割。8月にはマレーシアの工場を閉鎖し、現在はタイの工場だけで生産している。

 船井電機の担当者は「安くて画質はいいから、完全に消えるまで時間はかかるだろう」と寂しそうに漏らす。

 ソニーは04年に国内販売を打ち切った。現在はタイ、ベトナム、マレーシア、メキシコ、ブラジルの5工場で生産し、東南アジアや中南米などの新興国市場で販売しているが、08年3月にシンガポールのブラウン管工場を閉鎖する予定だ。三菱電機はすでに国内外での販売を停止している。

 店頭でも、ブラウン管テレビはもはや風前の灯だ。家電量販店の多くは、利幅が大きい薄型テレビに売り場スペースを割き、すみに追いやられている。大手量販店では「安い方がいいというニーズのほか、DVDやビデオとの一体型ブラウン管テレビがほしいというニーズはあるが、主力はやはり薄型テレビ」と話す。

 ≪世界でも半減へ≫

 しかし、世界市場では健在だ。06年のブラウン管テレビの世界出荷台数は1億1898万台。薄型テレビの4683万台の約2・5倍に上る。

 世界最大のブラウン管テレビ市場は中国。06年は2870万台とダントツの首位だった。今後も08年の北京五輪、10年の上海万博のビッグイベントを控え、薄型を含むテレビ市場は年平均6・9%で伸びていく見込みだ。

 先週に発覚した国際カルテルは、日韓のほか、台湾、香港などのメーカーの担当者が連絡を取り合い、出荷価格を不当に取り決めていたという疑い。日本の公正取引委員会など各国の独禁当局が立ち入り調査に乗り出し、皮肉な形で存在感を示す結果となった。

 もっとも、今後は世界市場も大幅な縮小は避けられない。JEITAでは、世界の出荷台数は11年に04年の半分の6820万台に減ると予測。テレビ市場の成長が続く中国でも今後、年平均6・7%で減少するとみている。

 
 国際カルテルも、「市場縮小による値崩れを防ぐのが目的」とみられている。

 「ブラウン管テレビはすでに完成された技術。技術的な差別化が打ち出しにくく、価格の安さしか特徴がない」(大手家電メーカー)

 安さへのニーズが根強い新興国市場に何とか見つけた居場所も安泰とはいえないようだ。

                   ◇

 ■一足早い世代交代 レコードプレーヤー DJ、団塊世代向けで“居場所”

根強い人気があるデノン社製レコードプレーヤー
根強い人気があるデノン社製レコードプレーヤー
 
 CDの普及でブラウン管テレビよりも一足早く世代交代の波にさらされたのが、レコードプレーヤー。だが、市場でしっかり生き残っており、今でも販売しているメーカーが数社ある。

 パイオニアは2機種を取り扱っている。全盛期にはベルトドライブ方式、ダイレクトドライブ方式と5〜6種類のレコードプレーヤーを販売していた。

 「レコードに愛着を持っている人のニーズは意外に強い。今後も生き残っていくのではないか」と担当者は話す。

 DJ(ディスクジョッキー)向けのレコードプレーヤーを1970年代から販売しているのは、松下電器産業。一般向けのレコードプレーヤーの販売は2005年3月で停止したが、「DJ向けの需要は変わらない」という。

 一方、オンキヨーは1990年4月に採算が合わなくなったことからレコードプレーヤーの生産を終了した。

 ただ、かつて撤退したメーカーのなかでも、「ダイヤトーン」や「トリオ」といった懐かしのオーディオブランドが相次いで復活し、団塊世代ではオーディオブームが起こっている。オンキヨーでも「今後、復活させる可能性はある」と話しており、レコードプレーヤーの居場所は安泰のようだ。


根強い人気があるデノン社製レコードプレーヤー
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