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マイクロ波で乳酸重合 産総研など実用化 省エネ、CO2を70%削減も可能

2009/11/18

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マイクロ波加熱を利用した重合量産装置。さまざまな分野に適用できると期待されている
マイクロ波加熱を利用した重合量産装置。さまざまな分野に適用できると期待されている

 産業技術総合研究所(産総研)は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、オリゴ乳酸を原料とした健康食品メーカーのGLART(神奈川県大和市)、四国計測工業(香川県多度津町)と共同で、マイクロ波による加熱で乳酸を重合する省エネルギープロセスを実用化した。生分解性プラスチックや医療用材料などに使われる乳酸重合物の効率的な生産のほか、さまざまな有機化合物や高分子材料の合成への適用を目指す。

 ポリ乳酸やオリゴ乳酸のような乳酸重合物は、トウモロコシやサトウキビなどのバイオマス資源を発酵させて得られる原料から製造され、農業用シート、ハウス用フィルム、手術糸、人工骨などとして、さまざまな分野で利用されている。乳酸重合物は乳酸の重縮合反応によって高分子化されるが、乳酸の反応性が低く、非常に長い時間をかけて合成しなければならず、エネルギー効率の向上が課題となっていた。

 マイクロ波は、物質を高速・均一に加熱できる技術として、家庭用電子レンジのほか工業分野でも用いられている。

 産総研は、乳酸の重合反応にマイクロ波を利用することで、反応が速く進行することを突き止めていた。また、GLARTは、機能性食品としてオリゴ乳酸を製造してきたが、需要増などへ対応するため、高い効率で高品質なオリゴ乳酸を量産できる製造技術を求めていた。

 産総研のマイクロ波重合技術をGLARTのオリゴ乳酸合成に適用したところ、電気ヒーターによる加熱を用いた従来法に比べ、反応速度の加速に加え、消費エネルギーを大幅に削減できた。さらに、計測・制御システムの四国計測工業と共同で新しいマイクロ波重合用量産装置を開発。反応容器内部での電磁界(電波)分布を精密に制御することで最適な容器の形状を設計し、さらに、高粘度になる反応溶液を効率的に扱える技術などを開発した。

 新開発の装置では、原料の乳酸水溶液に2.45ギガヘルツ、6キロワットのマイクロ波を照射して、オリゴ乳糖の短時間合成を可能にしたほか、従来法に比べて約70%の二酸化炭素(CO2)を削減できる。

 この技術は18〜20日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「INCHEM(インケム) TOKYO 2009」のプラントショーなどで発表する。

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